アンパンマンに出てくるホラーマンとがいとうさんが好きという話。
アンパンマンに出てくるホラーマンって凄いコミュ強だと思う。
凄すぎて憧れることすら出来ない。眩しい。
アンパンマンの世界ってシンプルに善悪が分かれてる中で、ホラーマンはドキンちゃんやばいきんまんと一緒に登場することが多いけど、アンパンマンや街の人とも仲良しで、人の役に立つのが好き。
ホラーマンが困っていたらアンパンマンは当然のように助けに行くし、ホラーマンもありがたく親切を受け取る。関係は良好。
ホラーマンはあかちゃんまんが泣いていたら抱っこして子守歌を歌うし、ばいきんまんがそれを邪魔しに来たら「うるさい(# ゚Д゚)」って激怒してばいきんまんと戦う。
でもドキンちゃんが大好きだから、ばいきんまんやどきんちゃんのところにも溶け込んでいる。
彼はどこにでも浅く属している。
でも染まり切ることはない。
あくまでホラーマンの「人助けも好きだけど、ばいきんまん側にいるドキンちゃんも好き」という独自の感性で、勧善懲悪のアンパンマンワールドで誰とも敵対せず、かといって誰かの傘下に入るでもなく生きてる。
肝心のドキンちゃんには相手にされてないけど、それでもやっぱりコミュ強だと思う。
次はがいとうさん。
10年に1度くらいの長期スパンで登場する激レアキャラ。
暗くて寂しい街を探して明るさを届けるために旅をしている。
がいとうさんの光は戦う気を削ぐらしい。
彼の登場回は普段の回と雰囲気が違う。
今のところ、ばいきんまんは登場してもアンパンチは存在しない。
どこかの街や誰かの心に明かりを灯すと、何も語らず次の暗くて寂しい街を探して立ち去る。
「明るくなったらみんな私のことを忘れてしまう。でもそれでいいんだ」と視聴者にだけ聞こえるように言い残して。
彼もミステリアスで他のキャラとは違った立ち位置で魅力的っちゃ魅力的なんだけど。
ホラーマンとがいとうさん。
一見、がいとうさんの方が難しい生き方をしているように見えるけど、ホラーマンのやり方の方が圧倒的にコミュ力と鋼のメンタルが必要なんじゃないか。
自分を損なわず、なおかつ誰とでもそこそこうまくやるって滅茶苦茶難しいもん。
社会の中でそんな難しいバランスゲームを続けるより、一人きりで極端な道に走る方が簡単かなぁって気がする。
ホラーマンもがいとうさんも等しく好きだし、面識もない立場も価値観も違う二人を比べること自体無意味なんだけど。
単にホラーマンはコミュ力が高くて、がいとうさんは孤独が好きなのかな。特性、特技が違う。
もし住み心地の良い街を見つけて「ずっとこの街にいて下さい」って言われたら、がいとうさんは戸惑いそう。
がいとうさんは凄く優しいキャラだけど、あの人に長期的な人間関係を維持する能力が備わってるのかって言うと…。
がいとうさんは意識下では「暗くて寂しい街」が存在していないと困るんだと思う。
常にこの世のどこかに「暗くて寂しい街」がないと自分は役に立たないし、放浪する理由もなくなる。
もう100年後でもいいから「ホラーマンとがいとうさん」を制作して放映してくれ…。
自由人なのに社会に根差して生きてるホラーマンと根無し草のがいとうさんが出会った時に何が起きるのか知りたい。