友がオススメしてくれる漫画アニメゲームは全部見るんだけど、彼女ほどドはまり出来ない。
普通に面白いわ~ありがと~って感じだ。
私が相手に作品を勧める場合も同じ反応が返ってくる。
ごく稀に同じ作品に沼れることもあるけど、推しキャラは被らない。
多分、友は真面目な性格だし、細かい設定とか伏線とかが大好きなんだ。
話が矛盾しているとかキャラの人格がブレてるとか論外なのね。
んで、どうも私は設定がしっかりした話は把握しやすいけど淡々と流し読みしてしまうんだ…。
あと、なまじ構成がしっかりしている分、些細なことが気になって読めなくなったり。
とても綺麗に掃除された部屋の、障子のホコリが気になって…みたいな。
もういっそ新歓で花見に来た大学生みたいに全部ハチャメチャな方が気がラクなんだ。
でも友はそんな緻密さも正確さもない勢いで書きなぐったような毎回キャラの性格違うやんけっていう昔のケータイ小説みたいなのが駄目らしい。
書いた人間がその時そういう気分だったんだろっていう作品はまぁ…ガサツではあるよな…。
友は漫画やゲームに闇鍋的な楽しさは求めていないから無理もない。
そういえば私は小説よりもエッセイが好きだ。
書いた人間がその時そういう気分だったんだろ系のフィクション作品って、フィクションを装ったエッセイに他ならないと思っている。
そういう作品は端からフィクションではなくエッセイとして読んでいる。
同じく漫画ゲーム好きのオタクであっても、
友はエンタメに徹したフィクション作品を
私はフィクションの皮を被った吐き出し系の私小説を
好きだから、お互いのオススメ作品が微妙~~~に相手の心のど真ん中には刺さらないんだろうな…🤔
フィクションの皮を被った吐き出し系の私小説って、要するに本音の塊だから。
他人の本音の絶叫なんてなかなか現実じゃ聞けないから。
なんか生々しくてハチャメチャで、浴びると疲れるけど好きなんだよね。
あと純粋なフィクション作品は作者の頭の中で工夫を重ねられているだけに、綺麗にまとまっているからワクワクする余地が少ないのかな?などと推測している。
まさに友が「現実で既に疲れているのに、漫画とか読んでまで疲れたくない」とよく言うしな。
私は疲れないと読んだ気がしないよ…。
生の他人を浴びると疲れるんだよ…エンタメは綺麗に仕上がったものを食べさせてもらうから全然疲れないんだ…それがちと寂しい。
でも疲労困憊はしたくないから、ちょっとだけ疲れる程度にドキドキさせてくれる作品が知りたい。ワガママ。