まだ全然仕上がってないけどおそらくバッドエンドだし、そもそも完結するかも分からないし、ぬる~いR18という扱いに困るシロモノ😞
英宗がたくさん出るけど英宗はついでで斑と英智が書きたかった。
ヴァの返礼祭を愛してやまないけどコンチェルトも好き。
あと英智さんのことを好きだけど信用出来ない斎宮さんに萌える。
バッドエンドの話が長引いても自分がしんどいのでそこまで長くはないです多分。
あらすじ:卒業後ヴァルに仕事を提供する見返りに斎宮さんとヤッてる英智さんがまともに斎宮さんに告白しなかったせいで色々うまくいかなくなる話。
・英→←宗
・ヴァルは高校卒業後も日本で活動中
・英智の性格があまり良くない
・力関係が斑>英智
未定
一(宗)
『Valkyrie』の仕事の六割強が天祥院からの施しだと言われるのが今の僕にとって一番我慢のならないことだった。
僕たちは決して仕事に困っている訳ではなかった。
やりたい仕事を天祥院が先取りして、さも親切そうな顔をして僕たちに「これはどう?」と勧めてくるのだ。
早押し勝負に負け続けている感覚と、偽善者の笑顔が胸糞悪い。
一番腹立たしいのが、仕事を恵んで下さるお優しい天祥院様がちゃっかりマージンまで要求してくることだった。
「……はぁ、……ふ、っ……」
彼の寝室の天井を、こんなに見慣れる日が来るとは。
涙で滲んだ天井の模様が、身体の振動に合わせて揺れる。
「ぁっ、ぁ」
(―――悔しい)
天祥院の背中に縋ってしまうのは、ベッドが海のように僕を飲み込んでしまうから。
沈まないよう、浅瀬の藻にでも縋っているようなもの。
それ以上の意味はない。
「……痛くない?」
そう問いながら、あたたかい指が頬を撫でる。
会ってすぐに僕に触れた時はひんやりしていた指先だった。
行為が進むうちに血が駆け巡ったように熱くなった指。
僕はまた「どうして?」と尋ねたが、英智は曖昧に笑うだけだ。
その指が次第に熱を宿したのはどうしてなのか。
同性に対してこんな行為が出来るのはどうしてなのか。
マージンの支払い方がコレなのはどうしてなのか。
僕の問いに返事があったことはない。
……でも何となく、僕が唯々諾々と天祥院の屋敷に泊まりに来ているのと同じ理由だという気がしていた。
その予想には僕の願望も含まれているかもしれない。
そうでなければこんな真似。
(許さないのだよ、この僕に対して、こんな無礼でいかがわしい……)
指先は首を伝って気持ちのいい場所を可愛がり始めて、僕はとても他人には聞かせられない声を上げて見悶えた。
+ + +
「顔色が悪いなあ、宗さんは寝不足かな?」
テレビ局の控室で今一つ冴えない頭を押さえていると、いつの間にか三毛縞が部屋の隅に立っていた。
大柄な彼が気配を消してぽつんと佇んでいる様はどこか不気味だ。
「どうして君が『Valkyrie』の控室にいるのかね」
「いや何、味を間違えて買ったコーヒーをお裾分けに来ただけだ。すぐに帰るから気にしなくていいんだぞお」
普段の僕なら飲みもしない砂糖とミルクがたっぷり入った缶コーヒーを置いて三毛縞は去った。
捨ててしまおうかとも思ったが、疲れの抜けない頭を手っ取り早く叩き起こすには良さそうだ。
缶コーヒーを一口飲むと頭は多少はっきりしたものの、甘すぎる味はどうにも好きになれなかった。
(続?)